タイでも5G通信が使える地域がどんどん拡大していますが、いまだ4Gを使っているという人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、通信の基礎知識として、「4G」と「5G」の違いをご紹介します。
1.[今さら聞けない!?] そもそも「4G」とは何なのか?
4Gは複数の通信規格の総称で”4th Generation”の略、直訳すると「第4世代」という意味です。
4Gは通信規格の4世代目にあたり、正式名称を”第4世代移動通信システム”といいます。
4GはLTE-AdvancedやWirelessMAN-Advanced(WiMAX2)等の数種類が該当します。
4Gは複数の通信規格をまとめた総称なので、LTE=4Gという関係は間違いではありません。
なので通常は4G/LTEと言った様に表示されています。
しかし4Gの中にはLTE以外にも複数の通信規格が含まれているため、4G=LTE+A規格+B規格+…etcといった形になります。
実際のLTEは3.9Gで、4Gには速度が足りず、キャリアアグリケーションと言う複数の周波数を束ねて使用することで4Gとしての速度を確保しています。
キャリアアグリゲーションでは複数の周波数帯域を同時に使い、束ねてデータ通信を行うことで、受信時の最大通信速度を引き上げています。
また、キャリアアグリゲーションを利用することで、携帯電話事業者は、電波環境が異なる複数の周波数帯域を用いることによる通信品質の向上、複数の周波数帯域へのより効率的な負荷分散ができるというメリットがあります。
【4Gの速度】
4Gの通信速度は一般的に”50Mbps〜1Gbps”です。
※Mbps=mega bit per second / Gbps=giga bit per secondとはいっても数値だけでは分かりにくいので例を挙げると、YouTubeの動画を見るために必要な通信速度は1.5Mbps〜3Mbpsと言われています。
このため、速度制限が掛からなければ、4Gの通信環境では動画の視聴が問題なくできることになります。
2.4Gから5Gになると何が変わるのか?
5G(第5世代通信)とは、現在の4Gに続く次世代通信技術のことで、「高速大容量・低遅延・多接続性」を生かし、普及すればあらゆるものがネットワークにつながるIoT化が進むと言われています。
規格としての5Gは下り最大20Gbps以上・上り最大10Gbps以上の通信速度を目指しているらしいです。
「高周波数帯電波の利用」「広めに確保された無線帯域」や「Massive MIMO(素子の多いアンテナを使った通信)の利用」といった工夫を凝らすことで、LTE-Advancedよりも高速な通信を実現するとのことです。
実証試験段階では、下り20Gbps超という目標以上の通信にも成功しているらしく、通信速度は有線の固定WiFi以上とも言われています。
また、通信速度が4Gの10倍もあるため、超低遅延により、通信を利用したリアルタイムでのデータのやり取りができるらしいです。
この、超低遅延による通信を利用し、IoTである一般電化製品等の5G通信を利用したデジタル環境が実現するらしいのですが、今のところ、何と何を5Gを利用してまで通信をさせれば便利になるのかと言うところで、多くの企業が商材を開発している状態です。
3.4Gと5Gの違いは?
【1.通信速度】
4Gの通信速度は100Mbps~1Gbpsですが、5Gでは最大20Gbpsとなり「20倍」早くなると予測されています。
例えば、4Gなら10秒かかるデータ通信も5Gであれば1秒未満、一瞬で終わる計算であり、コンテンツの表示やダウンロード時における「待つ時間」が限りなく少なくなります。
【2.同時接続数】
現在、5G通信に向けてIoTの普及に伴って、スマホやパソコンだけでなく、ワイヤレスの通信を利用する機器が増大しています。
4Gや3Gでは対応できないような多数の機器同時接続でも、5Gでは通信速度の向上により、同時接続時の通信のリソースを十分に確保できる様になるため、4Gより多数の端末同時接続が可能になります。
【3.接続遅延の低減】
4Gでは10msの遅延がありますが、5Gでは1msに改善されます。
遅延が少なくなることで、ほぼリアルタイムにデータを送受信できるようになり、オンラインゲームやビデオ通話等の音や画像がズレると言う様なことが4Gよりも少なくなると言われています。
通信速度は4Gの20倍、同時接続数は4Gの10倍、遅延速度は10分の1と言われています。
単純に考えても、4Gから5Gに変わることで、今まで利用していた4Gの通信環境から10倍以上の速度効果が期待できるとの事です。
4. 5Gを使うための条件とは?
5Gの恩恵を受けるためには、いくつかの条件が揃っていることが必要となります。
その条件とは、ズバリ下記の3点です。
① 使用中のスマホが5G対応であること
古いモデルの携帯端末の場合、そもそも5Gに対応していない場合があります。
例えばiPhoneシリーズでは、iPhone 11までは4G対応(5G未対応)、5Gに対応するモデルはiPhone 12以降のモデルに限られます。
② 使用中のSIM、プランが5G対応であること
現在契約中のプランも、5Gである必要があります。
物理SIMカードを利用されている方の中には、稀にSIMカード自体が古く、5Gが使えないSIMもあるようです。
③ 5G圏内にいること
その他基本的なことですが、5Gが飛んでいるエリアに在圏していることが5G接続の条件となります。
上記のうち、1つでも条件が欠けている場合は、4G、またはその地域の最高速度での接続となります。
ベリーモバイルで契約されており、ご利用中の端末、SIMが5G対応なのか不明、という場合は、弊社サポートデスクまでお問合せくださいませ。
5.まとめ
ベリーモバイルの拠点があるバンコク、シラチャでは昨今、5Gを拾えるエリアが増えてきましたが、
速度に関してはまだ最大限の恩恵を受けられる部分は少ない印象です。
中にはご利用中のスマートフォンの電池消費を改善するため、あえて5G拾波機能をOFFにして利用されている方も。
動画や添付ファイルの送受信、大容量ゲームなどを使わない場合は、4G回線でもストレスを感じる場面は少ないと思います。
ご利用目的で設定を見直してみるのもいいかも知れませんね。