日本では国民的スポーツとしてお馴染みの野球。
現在アメリカのメジャーリーグで文字通り八面六臂の活躍を魅せる
大谷翔平選手の活躍を日々ニュースで目にする方も多いのではないでしょうか。
一方、日本の「少年野球」には、そんなスター選手に憧れ、未来の球界を担っていかんとする子供たちが数多く在籍しています。
野球の盛んな日本では日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)に登録されているチームは700チームを越え、
全国津々浦々、全都道府県において数多くのチームが日々練習に明け暮れています。
今回の記事では、弊社ベリーモバイル拠点があるタイ王国での少年野球チームが国際大会へ出場した際の様子をお伝えしていきます。
【タイにおける「野球」】
まず、タイでは野球はどのようなポジションなのかを簡単にご説明します。
タイのスポーツ国技としては「ムエタイ」を思い浮かべる方も多いと思います。
外来のスポーツとしては、日本同様サッカーもとても人気のスポーツで、街中でユニフォームを売っているところを見かける機会も多々あります。
しかし、残念ながら現在のところタイの野球は競技人口が少なく、プロ団体もありません。
スポーツ用具店へ訪れてもサッカーボールは見かけても、バットやグローブ、野球ボールを見かける機会はほとんどありません。
(最近はドンキモールの進出で見かける機会も少し増えてきました。)
少年野球に関しても、競技人口はまだ少なく、チームは限られています。
タイ人メインの少年野球チームとして、「サンダース」というチームがあり、
その他、日本人主導の少年野球チームとして、バンコクを拠点とする「ブレーブハーツ」、
シラチャを拠点とする「サワディーズ」の2チームがあります。
タイ国内で他チームと練習試合を設定しても、そもそも野球人口が少なく、
日本と違い多くのチームと対戦する経験を積むことは難しいです。
そのため、タイの少年野球チームは毎年開催されているシンガポール等、
海外の野球大会へ参加することで、野球力の向上を目指しているのです。
【参加した国際大会について】
今回、タイからは上記で紹介したローカルチームの「サンダース」に加え、
日本人チームのブレーブハーツ、サワディーズの合同チーム「サワディーハーツ」のチーム名で2チームが参加しました。
サンダースはU12のカテゴリー、サワディーハーツはU12とU10の2カテゴリーでの参加となります。
【参加した国際大会の詳細】
大会名: 17th SAB Championship / 第17回南アジア少年軟式野球大会
開催日時: 2023年10月28日(土)~29日(日)
出場チーム数:東南アジア6カ国21チーム(U12:10チーム、U10:7チーム、U8:4チーム)
大会場所:シンガポールのインターナショナルスクール SAS(Singapore American School)
各国の参加チーム数は以下の通りです。(チーム名割愛))
●U12(12歳以下)カテゴリー
シンガポール 4チーム
インドネシア 1チーム
タイ 2チーム
マレーシア 1チーム
ベトナム 1チーム
フィリピン 1チーム
●U10(10歳以下)カテゴリー
シンガポール 5チーム
インドネシア 1チーム
タイ 1チーム
これだけの人数を受け入れる主催者側の苦労もさることながら、
航空券やホテル、団体バスの手配など、全てサワディーハーツの保護者の方々がボランティアで運営されているとのこと。
段どりや各種仕切りの大変さも想像に難くありません。
会場となったシンガポールのインターナショナルスクールSASにある試合球場は設備も充実しており、
手入れの施された天然芝に、大きいトラックを擁するグラウンド、奥には野球専用グラウンドもあったりと、日本人が見ても圧巻のファシリティとなっています。
普段タイで練習している子供たちも、このような環境で野球ができることに大興奮です。
【いざ国際大会へ!】
コロナ禍は開催が見送られていたため、3年ぶりの開催となる国際大会に、チームの士気も高まります。
サワディーハーツのご一行として、選手が22名、その保護者が27名、
選手の兄弟姉妹、監督やコーチを合わせて、総勢60名がシンガポール入りしました。
ベリーモバイルからの協賛として、ささやかながら選手、
関係者一団のシンガポール内でのデータ通信手段を協賛させて頂きました。
【試合の結果は...】
結果として、「サワディーハーツ」は
U12は10チーム中4位、U10は7チーム中4位という結果に。
勝負に「たられば」はつきものですが、ほんの少しの差で逆転され負けてしまい、その後の試合も引きずってしまい、悔しさの残る結果に。
普段、このような緊張感で試合する機会もなかなか無い中、全ての試合が手に汗握るナイスゲームを繰り広げ、選手たちは得るものも大きく、実りの多い、堂々の結果でした。
サワディハーツは全員日本人での参加でしたが、各チームの参加選手たちは各国のローカルプレイヤーも多く参加しており、特にシンガポールからは、大会最多の12チームが参加。
様々な国籍の選手で、全てのチームがレベルの高いチームを作り上げており、シンガポールの野球人口の裾野の広さが感じられたました。
【経験を活かし、次なる国際大会へ】
試合中は激しく闘志むき出しに戦い、試合が終わったらお互いのチームと応援の方々を讃え、深々と礼をして終わり、お互いが握手。
とても気持ちのいいスポーツマンシップでした。
そして、各国から持参した小さなお土産を交換したり、初日の試合終了後には交流会として、各チームから出し物を披露し、
ダンスを披露したチームがあれば、他チームの選手たちが入り乱れ、みんなで踊り出す、という光景があったりと、とても暖かい空気に包まれ、閉幕しました。
サワディーハーツも今回の試合で得た大きな経験を踏まえ、他のチーム負けずに練習を重ね、
次回は来年2024年2月に開催されるマレーシア大会にも参加予定です。
ブレーブハーツの選手たち全員の笑顔が輝いていました。
この笑顔の中から、将来の日本の球界を背負って立つスター選手が生まれることを願って止みません。
これからもベリーモバイルは、タイで頑張る少年野球チーム、ブレーブハーツを微力ながらも、応援していきます。