Vol 11. へたくそ

Vol 11.  へたくそ

昨年、CloudRoomという新事業を開始した。畑違いのビジネスなので、勝手が分からないことだらけだ。これまでの横の繋がりも活かせず、当然ながら待っていても誰かが助けてくれるわけでもない。本当に雲をつかむようなところからのチャレンジだった。今は自分の半分以上の時間をこの事業に費やしている。それでも、まだまだ理想には程遠い。毎日、こうしたい、ここ改善したい、の繰り返しの状況だ・・・。

へたくそだな、オレ、、、と最近は反省しきりだ。

 

自分が使いたい、こんな世の中になってほしい、から始まった事業

・お部屋の収納として、ウォークインクローゼットのような感じで、スマホインクローゼットがあったら便利だと思いませんか?

・スマホをかざして、ドラッグ&ドロップでサクッて預けられて、取り出したいときにサクッとすぐに受け取れるような世界観。

・そして、そのようなサービスが、今の家賃に内包されていたら嬉しくないですか?

こんな世界が創りたい、と言う構想から始まった事業。バンコクは、タイの産業・居住地域として一極集中化が進んでおり、コンドミニアムの新築物件は居住面積が10年前と比べて30%、30年前と比べて70%ほど狭くなっている、という統計データがある。実はこれはタイに限った話では無く、2007年に世界全体の都市部在住人口が半数を超えて以降、都市部過密化が加速度的に進んでおり、2050年には世界の1%の土地に55%の人口が密集する、と予測されている。
参考:https://ourworldindata.org/urbanization

であれば、限られた住居スペースは生活空間を優先して、収納空間は少し郊外の余ったスペースを有効活用する「スペースのシェアリングエコノミー」が有効な手立てのはずだ。まさにスマホの中に収納スペースを持ち歩く感じで、使いたいときにすぐ取り出せる、というサービスが求められるのではないか。モノのシェアリングエコノミーという観点では、高価なモノを中心に浸透してきているが、使い回しではなく、スペースも取らない心地良い所有、という裾野が広がると確信している。
将来的には、「2 BedRoom + CloudRoom」、というような間取りが賃貸市場のデファクトスタンダードになるところが目標到達点だ。

・・・

しかし、世の中そんなに甘くない。正直に言うと、今のところ全然うまくいってない。当初、計画していた現在地と比べると、ありえない程、進捗は悪い。でも、今は我慢。売上よりも、お客様の要望にしっかり耳を傾け、ユーザー体験の向上、アプリ改善などを優先すべき時期だ。

、、、でも、信じて毎日頑張ってくれているメンバーたちの為にも、もっと売上を伸ばしたい、より多くのお客様に使ってほしい、と理想・現実ギャップのせめぎ合いで苦悩の日々だ。

 

無知の強み

やり始めて学んだことは多い。世界中の企業がここに注目して取り組んでいることも知った。始める前に知りすぎてしまったら、躊躇していたかも知れない。無知だからこそ、ガ―っと盲目的に進められた。ローンチした後は、コンセプトに共感してくれ助けてくれる方や企業様も増えてきて、地場の大手企業からの協業案件も出てきた。

今のところはまだまだ多いとは言えない利用者数ではあるが、少しずつ紹介の輪も広がりつつある。つい最近、ご利用頂いたお客様から感謝の声も届き、それを励みに信じた道は突き進んでいきたい。

CloudRoomに限らず、セルフストレージ(またはトランクルーム)というサービス自体は世の中にもっと広められるべきだし、生活を豊かにする便利で良い選択肢なのは間違いない。まずは、そのラストワンマイルを埋められる存在になりたい。業界の中でも、敵対よりは、まずは認知とマーケットサイズの拡大、という歓迎の機運を感じるので、結果論、参入のタイミングとしては良かったと思う。

まさに、無知の強みだ。

 

振り切って、へたくそを楽しむ

立ち返ってみたら、既存事業も、自分のキャリアさえも、へたくそからのスタートだった。当社の新入社員は、自分の新人時代の頃よりよっぽど優秀と思うくらいだ。でも、自分はへたくそな分、その都度、努力はしてきた。クヨクヨする時間あったら、客観的に何が足りないのか課題を発見して、克服する、ということを繰り返してきた。へたくそは今に始まった話ではないし、あまり気にしてない。恥ずかしいと思ったことも無い。

この事業を機にアプリ開発もいろいろ勉強したら身に付いてきた。独学では限界があり、オンラインサロンに入会したら10代・20代が中心のコミュニティで、若者たちとの交流が意外と刺激的で楽しい、という副産物にも恵まれた。久しぶりに開発系の仕事をしたら創作意欲が湧いてきて、最近では、DIYをやりたくなってCloudRoomの屋上に作業場&カフェスペースを作り始めたり、作曲が始めたくなってキーボード(音楽の方)も買ってしまった。DIYは実は全くの素人で、得意なスタッフに教えてもらっている状況だ。
※サムネ画像は、DIY後に息子たちも一緒にご飯食べてる絵

立派なへたくそコレクターだ。

 

へたくその数ほど成長する

そもそも、最初から上手くいくと思っていたのが、奢りでしかない。克服すべき課題が無い、という状況など存在しない。課題がある、というのは恵まれた環境、伸びしろだ。へたくそ体験の数ほど成長に繋がる。

へたくそで結構!逃げずに、コレクションしよう!やり続けていれば、辛いフェーズを越えて、どんどん楽しくなってくる。今までの人生も、これがたまらなく痛快だった。うまくいかなくてクヨクヨする暇あるなら、課題の発見に注力しよう。そして、焦らず、ひとつずつ克服していこう。

今、そんな境遇の方、明るい未来の為に一緒に頑張りましょう!

 

お部屋やオフィスのスペースをスッキリしたい、という方、CloudRoomをご検討ください!
※モニター希望者を募集中いたします!先着5名様までは、Entryプラン(月額900THB相当)を無料で提供しますので、お気軽にお問合せ下さい。メール件名に「CloudRoomモニター希望」と記載の上、下記までメールをください。
cs@cloudroom.me

 

 

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