タイのPDPA対策に！ 「Cookie利用の同意」バナーについて

タイでは、2022年6月1日から個人情報保護法であるPDPA（Personal Data Protection Act）が施行され、個人情報の適切な取り扱いが求められるようになりました。

この法律は、ユーザーのプライバシーを保護し、企業や団体が個人データを扱う際の指針を提供するもので、個人の同意なくデータを収集・利用することを制限しています。このような法改正により、ユーザーの同意を得ずにCookieを利用してデータを収集することはできなくなりました。

Cookieとは、ウェブサイトを訪問した際にユーザーの端末に保存される小さなファイルのことです。

これにより、ウェブサイトはユーザーのアクセス状況やブラウザの設定情報を記憶し、次回以降の閲覧時に便利な機能を提供できるようになります。

例えば、ログイン情報や言語設定を保持したり、訪問履歴や閲覧傾向を分析したりする際に使われますが、これらにはユーザーの行動データが含まれているため、個人情報保護の観点からも配慮が求められるようになりました。

「Cookie利用の同意バナー」のメリットとデメリットについてご紹介いたします。

・メリット

「Cookie利用の同意バナー」は、ウェブサイト利用者のプライバシーを守る上で大きな役割を果たしています。

ユーザーは、自分のデータがどのように使われるのかを理解し、必要に応じてそれに対するコントロールを行うことができるため、ウェブサイト利用の安全性が高まります。また、企業にとっても、法令に準拠した対応を取ることで、ブランドの信頼性や信用を向上させることができます。

・デメリット

一方で、「Cookie利用の同意バナー」が表示されることで、サイトの閲覧開始までに余計な手間が発生することもあります。特に、バナーが毎回表示される場合はユーザー体験の妨げとなることもあり、スムーズな閲覧のために必要最小限の情報だけが表示される工夫が求められます。

■ Cookie利用の同意バナーに関する注意点

Cookie利用の同意バナーは、法律に則った運用が重要です。そのため、以下のポイントに注意して運用することが推奨されます。

1.透明性の確保

Cookieを使う目的や収集するデータの内容について、わかりやすい説明を提供することが求められます。特に、ユーザーにとって重要なプライバシー情報に関わるデータについては、具体的に説明しましょう。

2.明確な選択肢の提供

同意バナーには「全てのCookieに同意する」「必要最低限のCookieだけを許可する」「詳細設定を行う」などの選択肢が含まれると、ユーザーにとって分かりやすく、ニーズに合った設定が行いやすくなります。

3.定期的な見直し

法律の変更やサイトの仕様変更に応じて、Cookieの利用方針や同意バナーの内容を見直すことが必要です。例えば、PDPAの施行による個人情報保護の強化や、他国のデータ保護法（GDPRなど）の影響も考慮し、グローバルな視点での対応を検討することが推奨されます。

PDPAに対応するために、企業やウェブサイト運営者はCookie利用に関して次の対策を検討する必要があります。

1.Cookieに関する情報の明示と同意の取得

Cookieを使用する目的や、収集する情報の内容について、わかりやすく説明し、ユーザーに同意を求めるバナーを表示します。これにより、ユーザーは自分のデータがどのように使用されるかを理解し、同意するかを選択することができます。

2.利用目的に応じたCookieの管理

必要最低限のCookie（例えば、サイトの動作に必須なCookie）は許可しつつも、マーケティングや分析目的でのCookie利用についてはユーザーが拒否できるオプションを設けることが重要です。

3.Cookie管理ツールの導入

複数の国の規制に対応できる管理ツールを使用することも対策のひとつです。例えば、PDPAのようにCookie利用に厳しい規制が設けられている国々では、Cookie管理ツールを導入することで同意バナーの表示や管理を簡単に行うことができます。

Cookiebot：PDPAに対応するCookie管理ソリューション

 
Cookieに関する規制に対応するためのソリューションとして、「Cookiebot」 というツールがあります。

これは、GDPR、CCPA、LGPDなどのePrivacy法に準拠した同意バナーを作成し、ウェブサイトに簡単に埋め込むことができるクラウド型のCookie管理ツールです。以下は、Cookiebotの特徴とその利便性についてです。

Cookiebotの特徴

・GDPR対応のクラウド型Cookie管理ツール
CookiebotはGDPRに対応するために開発されたため、厳格なプライバシー規制に準拠しています。これにより、タイのPDPAなど、他国のデータ保護法にも対応が可能です。

・多言語対応
Cookiebotはタイ語、日本語を含む40以上の言語に対応しており、グローバルな企業が異なる国のユーザーに適切な同意バナーを提供することができます。

・Cookieとトラッカーの自動スキャン
Cookiebotはウェブサイトを定期的に自動スキャンし、どのようなCookieやトラッカーが使用されているかを可視化します。これにより、サイト運営者は自社ウェブサイト上で使用されるすべてのCookieについて把握し、適切な同意取得が可能です。

・多くのツールやプラットフォームと連携可能
Cookiebotは、gtag.js、Google Tag Manager、WordPressなど、多くのサードパーティツールやプラットフォームへ簡単に導入でき、ウェブサイトの管理を効率化します。

Cookiebot導入のメリット

Cookiebotを導入することで、ウェブサイトの閲覧者に対し、法律に則った適切な同意バナーの表示と、Cookieの利用状況の管理が容易に行えます。また、同意管理がクラウド上で一元化されるため、複数の国にまたがるユーザーに対しても、統一したプライバシーポリシーの提供が可能です。

「CloudRoom」や「Wizberry」公式サイトでは、Classmethod（Thailand）Co., Ltd.様の「Cookiebot」を導入して「Cookie利用の同意バナー」を表示しております。

「Cookiebot」は、タイ語、日本語を含む40以上の言語に対応しているため、スマーフォンやPCの端末設定言語に応じて表示されます。

尚、当「ベリーモバイル」公式サイトでも「Cookiebot」を導入いたしました。

「Cookie利用の同意バナー」が表示されておりましたら、お手数になりますが、内容をご確認のうえ、「OK」のタップ又はクリックをお願い致します。

最近「Cookie利用の同意バナー」は、多くのウェブサイトで見かけるようになりました。

これは、タイのPDPA対策だけでなく、タイがベースとしているEUのGDPR対策でもある事から各国で遵守対応が本格化している事が分かります。

「Cookieに関する情報明示と利用同意の取得」は、ウェブサイト作成・管理者にとっては必須対策となりますので、しっかりと対策をしていきましょう。

Cookie利用の同意取得は、PDPAに準拠するための重要な措置であり、企業やサイト運営者にとっては必須の取り組みです。タイにおいてPDPAが施行されたことで、Cookieの利用には明確な情報提供とユーザーの同意が必要となり、ユーザーのプライバシー保護がますます重視されるようになりました。

CookiebotのようなCookie管理ツールを活用することで、ウェブサイトの管理や同意取得の手間を軽減しながら、プライバシー保護を遵守することが可能です。

PDPAへの適切な対応は、企業とユーザーの信頼関係を築き、安心してウェブサイトを利用してもらうための鍵となります。