Vol 5. 評価制度のサスティナブルな運用は難しい

Vol 5.  評価制度のサスティナブルな運用は難しい

2021年も残り2週間。

バンコクでも店内飲食が解禁され、夜間外出禁止も緩和され、ここ最近は夜の街も賑わいを取り戻しつつある。今年の後半はロックダウンが厳しかったこともあり、1年以上ぶりの再会、なんて機会を楽しむことも12月に入ってから増えた。南国のクリスマス特有の空気間も色濃くなってきて、肌感覚で少しずつコロナ前に戻ってきている実感がある。

個人的には、毎晩、忘年会や会食で胃腸が疲れ気味。かつ、ビジネスも急速に動き出してきており、慌ただしい毎日を送っている。幸せなことだ。忘れかけていた、「師走」を思い出してきた。

そんな中、以前、当社に勤めていて結婚を機に帰国した元社員からLINEがあった。
「ベリーモバイルで働いていた頃の人事評価制度、今の顧客に提案して良いですか?」という内容だった。

ドイツに応募して、タイで働き始めた破天荒社員

その彼は、当社のドイツで最初働きたいと言って、タイで働くことになった。入社後は、何かとトラブルも多かったが、社員からもお客様からも愛され、とにかく積極的で、仕事に前向きな人間だった。シラチャや、チェンマイの拠点を広げる足掛かりを作ってくれたのも彼で、伝説は枚挙にいとまがない。社内でも、お客様からも、退職して4年経った今も話題に上がる程だ。

その彼が、今は沖縄でコーポレートのコンサルをやっているようだ。

 

当社の人事評価制度

勿論、当社の専売特許では無いので、自由に広めてくれ、と快諾した。当社の人事評価制度は、微調整や、チューニングを重ねながらオリジナルで作り上げた。最終的には、KPIの達成率と、KAIZENの提案とレビューの質・量の指標をミックスして採点化し、それにリーダー評を加味して査定に反映させる、というような、かなり細かい評価制度が完成した。間接業務スタッフと、営業スタッフを公平な指標で評価することを命題として取り組んだのだが、とても良い制度に仕上がった。

 

仕事の為の仕事は排除すべし

今日正しいものが、明日正しいとは限らない。
オリジナル人事評価制度を2年運用したが、当社のフェーズと、会社の向かう方向性の中で、一旦、取りやめた。具体的には、未だ業務やビジネスが固定化されていない状況で、KPIの設定も都度、見直しが求められていたことで公平さを欠いてしまうことと、社員が当時30人そこそこで、稼働対比でアンバランスだった。要するに、この制度継続の為に、仕事の為の仕事をしていたのだ。ただし、全てを取りやめた訳では無く、とりわけ意義の大きかったKaizen制度というものは今でも残している。

 

当社版KAIZEN制度

社内のどんな些細な事でも良いので、改善に繋がることをレポートしてくれたら評価する制度だ。スタッフの誰でも提案・参加権を持ち、Kaizenレポートを提出すれば、3か月に1回、部署ごとのAwardと、全社のBest Awardが選出され、表彰状とともに金一封を与えている。

実は、この評価制度の裏には、大きな意味合いがある。Kaizenレポートともうひとつ、当社にはIncident レポートという物が存在し、これはKaizenレポートよりかなり歴史が古い。このIncident Reportは、ミスをしてしまったり、お客様にご迷惑をかけてしまったりしたときのいわゆる「始末書」である。二度とお客様に同様のことで迷惑をお掛けしてはならないので、根本的原因の追究と、責任の所在をしっかりさせ、再発防止のための業務フローの見直し、再構築、ダブルチェックの体制強化をやり続けて、ここまでオペレーションを整えられた歴史がある。しかし、実は、タイでの運用が馴染まなかった。当人にレポートを書かせることで萎縮させてしまうからだ。

そこで、Incident レポートを上司と連名で出した後に、再発防止策・改善案として、Kaizenレポートも別途、提出させることにした。Kaizenは良い事だと、社内ブランディングされているので、ミスしてしまった社員も、再発防止のKaizenレポートを提出することで、「怒られる」ではなく、逆に「褒められる」対象となる。Awardに選ばれるチャンスもある訳だ。ミスしても挽回に努めることで、評価に繋がる、という仕組みがKaizen制度の本質的なカラクリでもある。

 

クラウド稟議システム(ジョブカン)の導入

Incident レポートも、Kaizenレポートも、購買承認や稟議申請なども併せ、同じクラウド稟議システムに乗せて運用している。これを導入したことによって、圧倒的に工数は減り、Kaizenレポートの提出率も上がった。無理なく継続できるサスティナブルな運用体制へと移行できた。

細かいテンプレをそれぞれ作って、Kaizen前のアイディア時点での上長決済と、Kaizen後のレビューレポート、それらを自動的にAward選出のフローに組み込んだり、とこの辺をSaaSを導入することで合理的に運用できるようになった。その時に採用したのがジョブカンだ。他にも何社かのツールを評価して、最終的にジョブカンを採用した。今では販売のお手伝いもさせて頂いている。当社としては、プロダクトを売って欲しい、という売り込みも多いが、当社が実際に使って、活用して、良いなと思ったものだけを担ぐ、というポリシーを掲げている。ジョブカンは、その中において、自信をもって良いプロダクトだとオススメしたい。

 

クラウド稟議

 

当社で活用しているIncident レポートや、Kaizenレポートなどのテンプレも、惜しみなく提供するので、興味があれば、当社の法人営業スタッフまでお声がけください。

法人営業担当:th-corpsupport@a2network.jp

※当社経由でも、ジョブカン直接でも、ライセンス月額料は同一で、当社経由の場合は運用開始前のサポートやテンプレの提供をさせて頂いております。

 

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