Vol 8. あたりまえ

Vol 8.  あたりまえ

2022年明けました

明ける、明ける、とは聞いてたけど、明けた。
新型のウィルスが世界中で大流行していても、なんちゃら株が猛威を振るっても、夜は明ける。年も明ける。当たり前だ。

健康でいられることも、酒飲んで談笑することも、自由に国境を行き来することも、制限されて改めて、「当たり前」の素晴らしさに感謝する機会が増えた。

嘘をつかない、身の回りを整える、反復復習をする、準備を怠らない、時間・期日を守る、間違いを認め改める、決めたことを継続する、約束を守る、ちゃんと返事(返信)をする、きちんと挨拶する、相手に敬意を表す、感謝の気持ちを忘れない。

組織として、こういう「当たり前」のことが文化として浸透している会社は強い。企業文化は一朝一夕で作れるものでは無い。特に、リモートワークで、この非言語的な「当たり前」をスタッフレベルまで浸透できているかが可視化された良い機会でもあった。当社は、こういう部分を大切にしてきたつもりだったが、課題も多く感じたこの1年でもあった。

2022年は、もう一度足元を固めて、メンバーひとりひとりが課題意識を持って取り組み、持ち前のチームワークと笑顔で、最高の組織にしていきたい。

 

1年の抱負

自分自身の抱負を年初に掲げるのが好きだったが、だいぶ前に止めてしまった。あまり意味がないことに気付いたからだ。TOEIC900点取る!と、何度掲げたことか。。。英語の勉強を途中で投げ出すどころか、TOEICの試験すら受けないで終わる。そして今年こそは!とまた一念発起、、、という1月の年間行事ループに陥っていた。自分にとって、あまり重要ではないから、と脇に置いていたもの達が抱負にされがちだ。抱負を掲げることは自分には合っていないと気付いた。特に自分が経営者になってからは、経営が最重要マターであり、一番楽しい趣味でもあるので、これに120%費やしても時間がまだ足りない。TOEICの勉強が優先される日は一生来ないと思う。

 

年初にやる自分メソッド

世の中にはいろいろなメソッドがある。最近では、大谷翔平選手が実践していたというマンダラートが注目を集めているようだ。思考の整理方法は沢山あるので、試すのは面白いと思う。私はビジネス書が大好きで、色々なフレームワークやメソッドをかじってみては、実践したりもするが、実は腹落ちしたことが殆どない。メソッドは自分で開発する派だ。私が抱負を書くのを止めて以降、毎年やっている自分が編み出したメソッドを紹介したい。

題して、BTFDだ!

 

BTFDとは

BTFDとは、Back To the Future Diaryの略だ。10年後の未来の自分が、これから起きる1年を過去形で振り返る年記を書くのだ。超理想的なスーパー自分の10年後をまずは妄想して、この1年がどれだけ重要な分岐点だったかを回顧録として細かく記していく。より具体的に書くのが良い。まだ会ったことも無い登場人物との数奇な出会いから、架空のパートナーが誕生しても良い。そして、この1年の素晴らしい経験や成果のお陰で、超成功者の10年後の自分があることに感謝を綴るのだ。

なぜ、これが良いかと言うと、まずは10年後というところが肝だ。
一年代上まで行くと、楽観的に理想の自分像を描きやすい。そして、本質的にありたい自分を考える良いきっかけになる。今の延長線上に無い事でも、10年という期間があればプロフェッショナルになれる十分な時間でもある。つまり、何者にでもなれる。10年後の理想の自分が、どこで、何をやって、どんな生活を送っているのかを自分と向き合い、まずは細かく書き出すだけでも楽しくなるはずだ。

そして、なぜ1年の始まりなのに、今年の抱負的に未来形ではなく、出来事として過去形で書くのが良いかと言うと、理想像に対してどういうアクションを起こすべきか、という最短距離の潜在課題に気付けるからだ。どうしても抱負や目標設定などは、今の立場や環境を起点に、その延長線上で実現可能な範囲で考えがちだが、実は、それらは理想の自分と乖離している努力の方向性だったりもする。映画のBack To The Futureばりに、過去の自分に「絶対これにBETしたら上手くいくから、とにかくやれ!」とアドバイスするなら、少なくともTOEICやれ、と自分なら言わない。

これをやり始めると、誰に見せる訳でもないのに、無責任に非現実的なことを書いて良いのに、最初は意外と近視眼的なことを書いてしまうものだ。1年でここまでやっても10年後は理想に到達出来てないな、と1年の短さに気付いたりもする。理想の10年後というマイルストーンに10分の1近付くための距離感を把握することにも意義がある。これを完成させると、1年を過ごす意識の在り方がまず変わるはずだ。そして、1年後に振り返り、ほぼその通りになったら、確実に理想の自分像に近づいている。仮に全くそのような状況になってないとしても、まだ時間はある。翌年に繰り越しても良い。それでも、潜在意識と行動が重なってくるのでベクトルは理想の自分に間違いなく近付けているはずで、引き寄せの法則が働いていることにも気付くはずだ。一度、やってみることをお勧めしたい。

 

10年後

世界7拠点にグループ全体で200名の社員、200億円の売上規模の会社代表として、世界中の人たちを笑顔にする事業について、毎日地球のどこかを転々としながら、仲間たちと熱く語りながら酒を酌み交わしている。自分の描く理想の10年後はこんな感じだ。(本当は、もっと細かく、プライベートな事とかも書いているが割愛)理想形だからもっと風呂敷を広げても良いかも知れないが、そんなに多くの拠点数や社員数、売上は要らないな、それよりも手触り感や距離感を大切にしたい、と帰結した。
とは言え、これすらも、今の規模からするとまだまだ夢物語の領域だ。

一生懸命、チャレンジを続けていると、千載一遇のチャンスが巡ってくるものだ。自分のBTFDでも、今年はたくさんのチャンスが訪れる。チャンスは運の要素が大きいが、その運を掴むにふさわしい人間であり、会社である準備は今からでも出来る。それは、実は「当たり前」のことをしっかり出来ていることの大切さに回帰する。

「当たり前」の尊さ、大切さを噛み締め、襟を正して、2022年を過ごしていきたい。

余談だが、最近息子とYouTubeで見た「あたりまえ体操」が耳から離れない。今日のコラムは、完全にそっちに引っ張られてるな。。。

 

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