Vol 9. タイに住む日本人たち Y.2022

Vol 9.  タイに住む日本人たち Y.2022

 

突然ですが、2021年の日本での倒産件数は過去50年で何番目に多かったか、ご存じですか?

 

タイで強く生きている日本人たち

昨年から続くパンデミックで、タイの日系企業、特に我々のようなサービス業や、飲食店、旅行関連・インバウンド企業は大きな打撃を食らっている。B2B企業も例外では無く、この2年でタイから撤退を決めた日系企業はかなり多い。

そんな状況ではあるが、最近は残っている日本人から助け合いの精神を感じる。自分がタイに住み始めた頃は、日本人が日本人を騙すようなビジネスも横行していたし、いわゆる変な人も多かった。今のような、こんなギスギスした時期は足の引っ張り合いもありそうなものだが、実際は、自分に出来ることを少しでも、と何かしらの貢献をしようとしている日本人を沢山見掛ける。とても微笑ましい光景だ。「なんか最近、タイの日本人社会が浄化されて、良いコミュニティになってきたなぁ」と実感するし、そんな会話に同調する友人も多い。

とは言え、個人で支援できる懐事情にも限界がある。個人経営の飲食店などは限界のところも多い。やはり公的支援はもう少しあって欲しい。早くコロナが終息することを願ってやまない。

 

2021年の日本の倒産件数は、57年ぶりの低水準らしい

今朝の経済紙が報じていたが、昨年の日本国内の倒産件数は57年ぶりの低水準となる6030件で、2年連続で前年を下回っているとのこと。上場企業に限っては、5年ぶりに倒産ゼロだったようだ。つまり、日本は過去50年で倒産数が1番少なかった(=50番目に倒産が多かった)、というのが冒頭のクイズの答えとなる。

企業が無利子・無担保で金が借りられる、いわゆるゼロゼロ融資が奏功した格好だ。金融機関の機会損失(本来受け取れるはずの利息)に公的資金を投入して積極融資を促し、債務不履行に陥った場合も信用保証協会を通して国が保証する。タイで事業をやっている身からすると、垂涎のスキームこの上ない。と思うと同時に、少し過保護とも思っている。

ほとぼり冷めた頃に、融資の返済が始まり、債務不履行で倒産件数が一気に増え、融資プロセスのスキャンダルがぽろぽろ露呈、その尻ぬぐいに国民の血税を投入、政府への不満が噴出、というお決まりの批判ループが始まるだろう。この有事でプロセスに時間をかけている暇は無かった点で、意思決定が遅い日本の割には、よく即決し、行動に移したと私は感心している方だ。逆に国が出来ることとしたら悪いがこんなもんだ。

 

倒産も、失業も、過度に恐れるべきなのか?

自分の会社としては支援が欲しい立場にあるが、自分が国のトップなら、無理に倒産企業は救わない。時代によって必要とされる企業・人材も変わるので、新陳代謝はあって然るべきだからだ。特に、グローバルで見たら、日本はIT・ロボット工学などのエンジニア人材と、海外でアタマ張れる人材が明らかに不足している。日本には、失業保険をもらいながら職業訓練校で学べる、というとても良い制度が既にあるのだから、ここの制度の適用範囲を広げたり、教育リソースも傾斜配分して、国としてもっと明るくキャンペーンすれば、長い目で見た人材グロース投資になるはずだ。

そもそも、倒産や失業は長い人生の中で、それもオイシイ経験と思えば良い。倒産や失業した人間が落伍者のレッテルが貼られるような風習や、個人保証つき融資などで経営者の人生まで奪う商慣習から変えるべきだ。チャレンジして失敗してしまった人間に対して、もう少し温かい社会になって欲しい。

 

タイの日本人社会という少しだけ特殊な環境

タイに住む日本人は、たかだか8万人だ。飯能市という、埼玉県で27番目に人口の多い都市と同じくらいだ。タイに住む日本人が世界で4番目に多いと言っても、このレベルの規模感だ。(飯能市の方、行ったことも無いのに引き合いに出してスイマセン、、、)

不満や批判があれば、ダイレクトに届く距離感でもあり、同時に、支援したかったら1人の力でも寄与できる。SNSでほぼ誰とでも繋がれる。海外の日本人は村社会、などと揶揄されることもあるが、こういう直接民主的な緩い繋がりが浄化作用を生んでいるところもあると思う。これが政府や大企業など手触り感の無い遠い存在になると、たちまち批判の対象になったりもする。

たまたま自分の周りが良い人たちに囲まれているのかも知れないが、付き合いたくない人と付き合わなくても良い丁度良いサイズでもある。この多くも少なくも無い人口、非中央集権的で全員がコミュニティの一員でありながら緩い繋がりの分散社会、そして助け合いのある成熟した社会。このタイに住む日本人社会が未来の自治の在り方、ソーシャルデザインのロールモデルになれば面白い。

ということで、そんなタイに興味を持った日本にくすぶっている若者たち、海外でチャレンジしませんか?タイでお待ちしております。当社では、ITエンジニアを絶賛募集中です!

 

■ 人材募集

ポジション: 社内SE(ITエンジニア)
年齢: 30歳くらいまで(ポテンシャル重視)
勤務地: タイ本社(エムクーティエ直結)
20th Floor Room,  689 Bhiraj Tower at Emquartier,
Sukhumvit Road, Klongtonnua Wattana, Bangkok 10110
仕事内容: 新規プロジェクト開発
基幹システム運用
サーバー(AWS)管理
必要資格:  経験 = 開発もしくはSE経験
言語スキル = 日常会話レベルの英語またはタイ語
開発環境: SQL(Mysql)、PHP、Laravel , Docker , Git
求める人材像: 明るく、成長意欲が高い方
自学自習出来る方
チームワークを大切にする方
研修制度: プロジェクト参加前にe-Learningでチューターと伴走して、
カリキュラムを1~3か月で習得頂きます。
<カリキュラム内容>
・AWS運用
・PHP
・Laravel、Laravel Admin

ご興味ある方は、写真付き履歴書・職歴所をメールでお送りください。
recruit-th@a2network.jp

 

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